2025年4月29日火曜日

9月のインターンシップ(大学院体験)を募集しています

 数年前から、減災復興政策研究科では、学部生を対象にしたインターンシップを募集しています。今年度も募集が始まりました

企業のインターンシップはよく聞きますが、大学院でインターンシップというのは珍しいかもしれません。大学院の授業や研究を1週間(5日間)体験してもらうことが目的で、所属する大学や高専によっては、単位として認定される場合があります。

  

このインターンですが、大学院側にとっても、参加者に関心をもってもらい、受験生の増加につなげたいという狙いがあります。

そこで、今年度、私が所属している減災復興ガバナンス領域(青田、澤田、紅谷)では、社会人向けに、「部分参加可能なインターン」のプログラムを設けました。通常1週間のインターンのプログラムのうち、1日や2日だけでも参加可能です。
「特定の領域や教員に絞った、拡大型のオープンキャンパス」みたいな感じです。

最近、社会人学生の応募が減ってきているので、ぜひ入学者を増やしていきたいと思っています。

ご関心ある方は、ぜひご応募をお願いいたします。
減災復興政策研究科のインターンの告知ページのインターンシップ一覧(別紙1)というところに詳しく書いています。

お待ちしています!!


2025年4月22日火曜日

タイトルと装丁が似すぎてるかも!?

4月は、新入生(M1)のゼミ選びの季節です。私の研究科でも、教員が公開ゼミを開催し、学生に研究内容やゼミについて説明が行われています。 

今年度はM1担当の教務委員にもなっているので、自分のゼミだけでなく、他の先生の研究内容などゼミ選びの考え方や参考資料も紹介しようと、研究科で出版した書籍などを取り出してみたのが、下の写真です。


何か気付かれましたか?
ブログの写真は小さいので分かりにくいですが、3冊が兵庫県立大の本、1冊が神戸大の本です。どれが神戸大の本でしょうか?

下の2冊を見てください。一見、帯だけが違う同じ本のように見えませんか?

実は左下が神戸大の本。「震災復興学」(神戸大学震災復興支援プラットフォーム 編)で、阪神・淡路大震災20周年の2015年10月発行。神戸大学で働いていた時で、私も「被災者の生活再建の課題」という部分を担当執筆しています。

よく似た表紙の右下は、「減災復興学」(兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科 編)で、阪神・淡路大震災30周年の2025年1月発行。現在の研究科の教員が、自分の専門分野を紹介するために書いた書籍で、私は「自治体・企業の災害対応体制の進展と課題」という章を担当執筆しています。

※どちらも私が原稿を書いていることだけは共通してます(笑)

 
ミネルヴァ書房さんは、こういう感じの表紙が多いので仕方ないのですが、タイトルも写真も帯も、装丁が似過ぎている。。。。
間違って買う人が出てしまいそうなので、後から出した県立大学側が、ちょっとテイストを変えた方が良かったですね💦

 

なお、上の2冊ですが、右上は、研究科設立時の教員が全員で執筆した「災害に立ち向かう人づくり 減災社会構築と被災地復興の礎」2018年5月発行です。やはりミネルヴァ書房さんから出版。

左上は、兵庫県立大学の防災教育研究センター設立10周年を記念して出版した「大学と防災教育 兵庫県立大学防災教育研究センターにおける10年の実践」2022年3月発行で、神戸新聞総合出版センターさんです。こちらは、私が編集を担当し、上記よりも、もう少し読みやすい一般向けテイストにしています。
(まさか、この2年後、防災教育研究センターが廃止になるとは夢にも思いませんでした。廃止を決めた人には、私の想いのこもった前書きと後書きだけでも、読んで欲しかった。)


と、いろいろ書きましたが、兵庫県立大学の防災教育や、減災復興政策研究科の設立の経緯、教員の研究内容などを知りたい方は、ぜひご一読ください!
ゼミ選びの参考にも最適です。

出版したばかりの「減災復興学」は、今、各教員のところにも何冊か配られているので、ゼミに入ると言ったら、学生さんは1冊もらえるかもしれません!?

2025年4月18日金曜日

防犯防災総合展2025でお話してきました

昨日は、防犯防災総合展2025で1時間のセミナーをしてきました。
同じ会場で前後に講師をされた河田先生、宮野先生ともお話ができ、楽しい時間でした。
また、昔働いていたシンクタンクの方も参加してくださって、セミナー後、15分くらい情報交換をさせていただき、私の知らない現場の情報を教えていただきました。
展示や参加者が多様で、学会とはまた違う面白さがありますね。

こちらのセミナー、以前からよくお声かけいただいていたのですが、ここ数年はシンポジウムのコーディネーターを仰せつかることが多く、講師をしたのは3年か4年ぶりのように思います。(コロナ後、初めてかも)

テーマは「「想定外」のない防災対策を目指して」で、以前こちらのブログにも書いた内容です。概要を知りたい方は、以下のNETTの原稿をダウンロードしてご覧下さい。(以前のブログは、リンク切れしていました)

「想定に頼らない防災対策を目指して」

会場は、最初は6割くらいの埋まり方だったのですが、だんだんと入口からのぞいていた方が入ってくださって、最後には立ち見が出るほどの満員でした。
興味を持った方がだんだん入って増えていくというのは、あまり経験がなく、ちょっと驚きました。阪神・淡路大震災から東日本大震災、熊本地震、令和6年能登半島地震につながる大きな反省・教訓のテーマで、準備にも時間をかけたので、手ごたえを感じ、うれしかったです。

その後は、宮野先生のセミナーを聴講させていただきました。災害リスクと生活リスクを比較されたグラフを見ながら、災害リスクのあるエリアの土地利用規制というのは、他のリスクと比べて、やはり慎重に取り組むべきだと改めて思いを強くしました。


余談ですが、宮野先生は大阪公立大学を1年前にご退官されたので、改めてご連絡先をお聞きしたところ、「メールは、大阪公立大学時代のものが、そのまま使えます」ということでした。

兵庫県立大学だと「退職後、数か月でメールが使えなくなった」とか、「卒業したら、即、4月からメールが使えなくなった」という話を聞くので、この辺は大阪公立大学を見習った方が良いのではと思います。同窓会対応で、卒業生に生涯メールのアドレスを付与する大学も増えてきていますので。
(ちなみに前任校(神戸大)は、退職後1年間以上は、メール転送をしていただけていました。任期付きなど安定しない身分だと、移動してすぐにメールが使えなくなると、大学のメールアドレスを使うのを控えてしまうんです。)

2025年4月15日火曜日

兵庫県立大にソーシャルデータサイエンス研究所ができました

 

兵庫県立大の政策科学研究所が、この4月から「ソーシャルデータサイエンス研究所」に変わったようだ。 政策科学研究所と言えば、名誉教授の加藤恵正先生が、本研究科の前に所属されていたところである。社会情報科学部をつくったことを考えると、確かに研究所があっても良いと思うのだが、防災教育研究センターの廃止の件もあるので、組織や名前が次々に変わっていくと、同窓生の帰属意識や大学のアイデンティティが固まらないのではなかろうかと少し心配である。(一貫性がある方が、信用が高まるというデータがある) 時代の流れに合わせて変わっていくこと、長く積み重ねて伝統を築いていくこと、どちらも大切であろう。

私がシンクタンク出身ということもあって、大阪、京都に比べると、兵庫県の大学は政策系が弱い(関学の総合政策学部はあるが、実務者教育には立地が弱い)ので、政策科学研究所をもっとアピールする方法もあったように思う。

1年ほど前に兵庫自治学会もなくなり、公務員の研修や教育、政策シンクタンク機能が県としてなくなってきている。神戸防災キャンパスの6Fに、ひょうご震災記念21世紀研究機構があり、ここがシンクタンク機能を担っているのだが、前身となった3つのシンクタンクと比べると、今の体制は弱いし、将来どうなるか不安もある。(ちなみに、この前身の3つのシンクタンクの統合のコンサルティングを、昔、仕事としてやっていました。)

 前にもブログに書いたと思うのだが、京都と比べると、兵庫県内は政策系はブルーオーシャンである。神戸大、兵庫県立大は、あまり興味がなさそうなので、王子公園にできる関学の新キャンパスが、この辺に目を付けて、政策シンクタンク+人材育成機関として県や市町と連携協定を結んでいったりすると、自治体関係者には喜ばれると思う。

 とまあ、個人的な感想はいろいろあるのだが、それはさておき、兵庫県立大に新しくできた研究所ですので、ぜひ皆様、お見知りおきをよろしくお願いいたします。

 ソーシャルデータサイエンス研究所


2025年4月7日月曜日

新年度が始まりました

 4月4日に入学式があり、減災復興政策研究科にも、博士前期課程(修士課程)14名、博士後期課程2名の学生を迎えました。ご入学された皆様、おめでとうございます!
(桜も、なんとか入学式までもってくれました)

入学者の自己紹介を聞いていると、関心あるテーマの幅が広く、うちの研究科らしいなと思いました。今年度は、修士1年担当の教務委員をしているので、M1の方とは顔を合わせることが多くなりますので、よろしくお願いいたします。

生成AIが発展し、AGIまであと数年と言われる中、学生に求められる能力も変わってきます。分析よりも、社会の問題発見や関係者の組織作りや合意形成などが、人間の仕事として残ってくるのではないでしょうか。社会だけでなく、大学院で教える内容や育てる人材についても変革期にありますが、その時代の最中にいられたことは幸せだと思います。教員としても良い環境を整えていきたいと思いますので、学生の皆さんは、ぜひ研究も学生生活も楽しんで、たくさんの想い出をつくっていってください。

分担執筆した書籍「インフラ・レジリエンス」が出版されました

  中央経済社から「 インフラ・レジリエンス 暮らしと環境を守るために 」が出版されました。 私も 「第3章 自然災害へのレジリエンス」を分担執筆しています。主に電力についての最近の被災例やカスケーディング・ディザスターの考え方、需要者と供給者のコミュニケーションの重要性などにつ...