2025年3月8日土曜日

兵庫県立大学防災教育研究センターと公立大学防災研究教育センター連携会議

 先週、「公立大学防災研究教育センター連携会議」というものが開催されました。これは、10年程前にスタートした取組で、地域に根ざした公立大学が、地域防災を支えていこうというもので、共同での「ぼうさいこくたい」への出展や、大学どうしの情報交換などをしています。

 これまでずっと中核を担ってくださっているのは大阪公立大学の都市科学・防災研究センター(前の大阪市立大学都市防災教育研究センター)さんですが、初代の座長は、当時兵庫県立大の防災教育研究センター長だった室﨑先生が務められていました。設立当初、中心だった大阪市大の宮野先生と、室﨑先生が仲が良かったことと、兵庫県立大の防災の取組が、全国の公立大学でも名が知られ、認められていたという背景があります。

 私が兵庫県立大学に来る前から、県立大の防災教育研究センターの活動は素晴らしくて、その感想は、編集代表をした「大学と防災教育 兵庫県立大学防災教育研究センターにおける10年の実践」(神戸新聞総合出版センター)の後書きにも書いています。

  この本は、センター設立10年の記念で2022年、設立当初からご尽力された森永速男先生がご退官されるので、「この節目に、これまでの活動をまとめて、上手く世代交代していかないと」という想いで出版を提案し、認めていただいたものです。森永先生には、かなり裏話も書いていただきましたし、卒業生へのアンケートでは満足度が非常に高いことなども分かりました。防災教育の参考になる本だったので、県立大の学生募集にもつながるだろうと、兵庫県内の全ての公立高校にも送らせていただきました。


 ・・・と、このように素晴らしい兵庫県立大の防災教育研究センターですが、実は今は存在しません。副専攻に関わる大学全体の組織改編の一貫として、2024年3月、突然組織が変更されました。副専攻の歴史よりも、実は防災教育研究センターの歴史の方が長いですし、2022年に本を編集した際は、全く想像していなかった展開でした。(うちの大学は改革に熱心なので、わりと組織やカリキュラムがよく変わります)

 そして、学防災研究教育センター連携会議にも、2024年4月から兵庫県立大学は、加入対象となる部局がなくなったということで、「部局参加」ではなく、「個人参加」という形になりました。

 公立大学協会にLINKtopos(リンクトポス:全国公立大学学生大会)というのがあって、その大きなテーマが防災だったりするので、兵庫県立大学のパブリシティという点からも、公立大学防災研究教育センター連携会議に部局参加できなくなったのは、とてももったいないですし、今でも兵庫県立大学の防災に関心ある学生さんと、他の公立大学との連携は続いています。

 再び部局参加できるよう全学での防災に関する組織体制についての検討は進められているようなので、「I'll be back!」という気持ちで、もうしばらく個人参加で頑張っていきたいと思います。

研究に関心を持って下さった学生さんとの面談

  今日は、私の研究テーマ(自治体の災害対応)に興味をもって、うちの大学院(兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科)の受験を検討したいという学生さんが、土砂降りの雨の中、キャンパスまで来てくれました。

 1時間の予定だったので、大変熱心な学生さんだったので、結局2時間近くお話をさせていただきました。うちの研究科の特徴、良さだけでなく、関西大学の社会安全研究科はじめ、神戸大学、関西学院大学、京都大学、大阪大学、大阪公立大学、龍谷大学、立命館大学、東北大学など、その学生さんが関心ある分野を学ぶ+将来の進路に合いそうな選択肢になりそうな先生方や大学院を、私の知っている限りコメントさせていただきました。

 本来なら「ぜひ、うちの研究科へ!」と熱烈トークすべきなのかもしれませんが、それぞれの大学院に良さもあれば弱点もあるので、「日本全体で防災に関心を持ち、将来の担い手になってくれる人が増えればいい」くらいに思っています。ぜひ良い進路を見つけられることを願っています。

 幸か不幸か今はゼミ生が少なめなので、他大学の方でも、興味のある学生さんは、ぜひお気軽にご連絡ください!

2025年3月2日日曜日

英検二次試験&英語で教えるということ

 3月2日、英検(準1級)の二次試験に行ってきました。文法などはかなりダメダメだった自覚がありますが、それなりに会話は出来たので、なんとか合格していることを願いたいと思います。

 ちなみに試験内容は4コマ漫画のような絵をみて、それを説明したり、質問に答えたりするような内容です。言いたいことを、シンプルに言い換えたり、知っている単語を駆使して説明するという感じです。

 やっていて思い出したのが、神戸大で英語の授業をしなければいけなくなって、急きょ通いだした某英会話学校での先生とのやりとりです。

 その英語の先生は、大阪大学に来た留学生の方だったのですが、私が大学教員だと分かると、
「海外経験の豊かな先生が、良い英語での授業をするとは限らない」
「英語が得意な先生は、難しい単語を早口ではなす」
「私はネイティブだから、それらの内容を理解できる。でも、アジアからの留学生は、その英語について来れていない。それに対して配慮がない。」
「アジアからの留学生が多いなら、難しい単語は、無理して使わない方がよい」
「専門的な内容を、分かりやすい単語、シンプルな言い回しで伝えるようがんばって欲しい」
というようなアドバイス、励ましをしてくれました。
この助言は、その後もずっと記憶に残っています。

 アメリカやイギリスで通じる英語力は、今さら難しいとは思っているのですが、日本の防災を学びたいというノン・ネイティブの方に、少しでも分かりやすく、誤解なく伝えられるような英語力は身に付けたいなぁ、というのが今の目標です。

 また、専門用語を使わず、どのような学部出身者に分かるように説明するというのは、今働いている研究科で、日本語学生に授業をする際でも同じですね。

(追記:英検準1級、無事に合格していました。CSEスコアが2434点で、合格最低ラインは準1級2304点、1級2630点なので、1級はやはり遠いです。)

2025年2月23日日曜日

正誤表(「減災復興学」)第5章自治体・企業の災害対応体制の進展と課題

 2025年1月、所属する兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科で、阪神・淡路大震災30年の記念書籍を出版いたしました。


兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科(編著)「減災復興学 阪神・淡路大震災から30年を迎えてー」ミネルヴァ書房


私は第5章「自治体・企業の災害対応体制の進展と課題」を担当したのですが、かなり大きいミスを校正で見逃しておりました。

出版社の方が、図をきれいに書き直してくださったのですが、その際、凡例の確認をうっかりしておりました。結論が逆になってしまう大きなミスで、ミスの責任は、私の校正での見逃しにあります。

読者の方におかれましては、ご注意いただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。



2025年2月22日土曜日

日本語論文のステイタスを示す方法

 ある先生から「留学生が、日本語の査読論文の価値が認められず、海外での就職活動に苦戦している」という相談を受けました。その大学では、事務方(海外の大学の教員採用では、教員ではなく事務方が主導することも多い)が、SSCI(Social Sciences Citation Index)掲載ジャーナルでないと実績として認めないそうです。

 SSCIは、web of scienceという論文データベースがあって、それに採用されているかどうかのIndexです。自然科学では約176分野、社会科学では56分野、人文科学分野28分野、合計約250分野が、Web of Science Core Collectionの対象になっています。
https://support.clarivate.com/ScientificandAcademicResearch/s/article/000004887?language=ja

 これとは別に新しい分野にはEmerging Sources Citation Index(ESCI)というのがあって、防災だと、日本のJDR(Journal of Disaster Research)が、ESCIに採録されています。


 なぜ海外の大学がSCSI採択を重視しているのかというと、世界レベルでの有名ジャーナルのリストであるし、なにより世界大学ランキングが、web of scienceのデータを元に作成されているということがあります。大学のランキングを上げるには、web of scienceの採録ジャーナルの実績を持っている人を雇用するのが効果的なわけです。

 日本でもweb of science掲載ジャーナルの実績を重視する大学は増えていて、教員公募の際、web of science採択ジャーナルかどうか記載するように、という大学もありました。

 ただ自然科学系に比べると、社会科学系は語学や地域性があって国内ジャーナルに投稿することが多く、不利になります。ある先生からは、「社会科学系でも著書は実績として認められず、web of science掲載ジャーナルの実績のみで評価されるようになった」という話も聞いたことがあります。

 留学生を集めるには、世界大学ランキングを上げるのは大切なのですが、「母国語で高等教育ができる」「その成果が新書などで一般の人も広がる」ことで「国民全体の知のレベルが向上する」という大学の社会的機能を考えると、日本語での情報発信を無視するのは、行き過ぎだと思います。
(この点では、兵庫県立大学は、研究・教育・社会活動とバランスよく評価される仕組みです)

 私自身でいえば、防災という実践的な分野なので「国内の人(行政や企業の実務者など)に読んでほしい内容、役立つ論文」は日本語で情報発信すべきであり、「普遍的に通用する理論、考え方」や「海外の方に知ってもらいたい日本の事例」は英語を用いるべきだと考えています。
 (ついつい、日本語で論文を書いてしまいがちなので、そこは反省です)

 

 冒頭の話に戻すと、「日本語のジャーナルで、SSCIに相当する価値を証明する方法はないか」という相談でした。

 さすがにSSCIとまでは言えませんが、J-stageという日本語論文データベースがあって、こちらに掲載されているジャーナルは、少なくとも「ハゲタカジャーナル(インチキジャーナル)ではなく、一定のステイタスが認められる」という証明にはなります。「Jstageには英語ページもあるので、こちらを示してみてはどうでしょうか」と、冒頭の相談にはお返事いたしました。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja

 もし、もっと良い方法や対策などご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひお教えください。
 防災分野だと、いろんな学会が乱立していて、学会のステイタス自体が落ちてきているところもあるので、日本独自の学会やジャーナルの評価の仕組み、そして英語圏が有利になりがちな世界大学ランキングに頼らない仕組みも必要です。

2025年2月19日水曜日

英検

 子どもが英検を受けるので、1月、私も受けてきました。

 実は昨年夏、英語力を試してみようとTOEICを受験してみたのですが、20~30代は730点とかIELTSで5.5とか取れていたのですが、625点まで下がってショックを受けました。神戸大時代は英語で授業もしたので、昔よりは英語力が上がっていると思っていたのですが、当時はともかく、今は全然ダメですね。。。

 そんなわけで、英語の勉強を少しやり直してみて、英検準1級の一次試験は合格しました。次は3月の二次試験です。
 大学教員だと、準1級は自慢にはならないのですが、1級は試験問題の単語が難しすぎて、過去問を見ても解ける気がしませんでした。あれは単語を中心とした試験対策が必要です。ちなみに、受験した部屋では、私が最年長のような感じで、中には小学生っぽい子どももいました。最近の子ども、すごい。

 私が子どもの頃と言えば、中学時代に周りが英検3級に合格するなか、私は二次試験に落ちてしまって、英検は4級しか持っていません。そのせいで英検には苦手意識があり、これまで受験しなかったのですが、約40年ぶりにリベンジ(?)できるチャンスができました。3月の二次試験、がんばります。




2025年2月17日月曜日

おまけ



 久しぶりに京大に行ったら、吉田寮がきれいになっていたので、写真をアップしておきます。

兵庫県立大学防災教育研究センターと公立大学防災研究教育センター連携会議

 先週、「 公立大学防災研究教育センター連携会議 」というものが開催されました。これは、10年程前にスタートした取組で、地域に根ざした公立大学が、地域防災を支えていこうというもので、共同での「ぼうさいこくたい」への出展や、大学どうしの情報交換などをしています。  これまでずっと中...