これまで、兵庫県立大学の防災教育研究センターがなくなったことについてブログに書いたことがあって、その際、防災教育研究センター設立10周年を記念して出版した「大学と防災教育 兵庫県立大学防災教育研究センターにおける10年の実践」(神戸新聞総合出版センター、2022年3月発行、私が編集代表を務めました。兵庫県内全高校に配付。)を紹介したことがありました。
私が設立に深く関わったのは大学院・減災復興政策研究科の方で、防災教育研究センターについては、既にできあがった組織・活動に後から参加させていただいたというような関係でした。
そんな私でも、以下のような感想を持つくらい素晴らしい組織だったという記録として、前書きと後書きを紹介しておきます。
はじめに
皆さんは「防災」や「教育」と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか?
例えば、「防災」は自衛隊や消防士の活躍する姿や避難所の様子、あるいは学校の避難訓練やダム・堤防など?「教育」は学校の教室で座って勉強すること?人によりイメージは違うと思いますが、防災も教育も、マジメでかたい印象があります。この本は、そんなイメージを少し変えてみたくて、つくりました。
兵庫県立大学は、公立大では全国有数の規模を持つ総合大学です。阪神・淡路大震災(1995年)を経験した被災地の大学として、前身の神戸商科大学、姫路工業大学、兵庫県立看護大学の時代から、様々な復興支援や防災活動に取り組んできました。本書は、2011年に設立された防災教育センター(現・防災教育研究センター)が、10年間にわたって、どのように大学生や地域・社会と共に防災教育やボランティア活動等を実践してきたのか、その活動を取りまとめたものです。次のような方々に、ぜひ読んで欲しいと思っています。
・社会や気象現象などに関心があり、防災を学んでみたい大学生や高校生。
・日々、悩みながら防災教育を実践している全国の大学関係者。
・大学生や教員と何か一緒に連携・協働してみたいと考えている地域や学校、自治体、企業、NPO等の方々。
・これまで防災教育研究センターの活動を様々な形で支えてくれた方々。
・大学で防災を学んだ頃の初心を振り返りたい卒業生・修了生。 など
本書を通して、大学の「防災教育」は多様で自由で、時に楽しく時に厳しく、そして思いやりと責任が求められる成長のプロセスだと、多くの方に知っていただき、我々の学びや活動の輪に加わっていただけることを願っています。
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